小麦粉(麺)へのこだわり

 当店では厳選した北海道産の小麦粉・浄水・天然塩だけを使い毎日お店で作ります。撹拌した後、畳んでは加圧し寝かせる行程を繰り返し丸一日かけ、200以上の層でコシと喉ごしを生み出しています。

 

 実は、日本で食されている小麦粉の約90%は外国産の小麦粉です。国産がよくて外国産が悪いということはありません。むしろ、作付面積の広い外国産の小麦粉の方が品質が均一化されていて製麺工程上は扱い易いとも言われています。小麦粉には薄力粉、中力粉、強力粉などの種類があることはご存じの方も多いと思います。

うどんには、その成分の特徴から中力粉が主に使われています。そしてこのうどん用に売られている中力粉も業務用では中小各製粉会社から何種類もリリースされているのです。

 また国産の小麦粉は、粉そのものの持っている水分量が多く、塩水を加えて撹拌していくときの水分量を調節するのが難しいと言う特徴があります。


しかし、私が選んだ粉は北海道産でした。何種類ものサンプルを取り寄せ、同じ条件で製麺して食べ比べた結果で、味・香り食感で高価な最高級クラスの物を選択しました。




ダシへのこだわり

 ダシは昆布と煮干し・4種類の節類(ウルメ・サバ・イワシ・鰹)をふんだんに使い、丁寧に抽出します。昆布は、料亭などで好まれる利尻昆布。数ある昆布の種類のなかでも高級品です。澄んだダシがとれ、それでいて深い旨みを持っています。これにベースとなるウルメ・サバ・イワシの雑節(厚く削ってある節)とアクセントに煮干、香りの引き立て役に花鰹を組み合わせることにより、他にはない旨みがギュッと詰まった濃厚なダシを実現しています。天然素材をからえられるカルシウムなどのミネラル、栄養価も申し分ありません。




 味付けには薄口醤油を使い上品かつ芳醇に仕上げます。薄口醤油は素材の味を引き立てるのに適した醤油です。関東ではマイナーな醤油ですが、日本食の料理人や関西地方の家庭では、ごく一般的で、煮物やダシ汁に多く使われています。薄口醤油では老舗のヒガシマル醤油を使用。最近では関東でも大型の食品店やスーパーでも薄口醤油を見るようになりました。ちょっと高い醤油ですが、これより美味しく出来る薄口醤油はないと確信して使っています。